▶︎ 29歳 タイミング法で妊活も1年妊娠せず
▶︎ 30歳 不妊治療クリニックに通院開始
◎検査結果:低AMH(30歳で1.77)、子宮ポリープ(→経過観察)、ほか異常なし
▶︎人工授精3回失敗
▶︎体外受精にステップアップ(採卵、胚移植3回→妊娠せず)
私は体外受精(凍結胚移植)に3回失敗し、
4回目の胚移植を検討する時に主治医からSEET法(シート法)と二段階移植の2つを提案していただきました
これらは良好胚を移植しても反復して不成功となった方で考慮される治療法(先進医療)です
それについて私なりに調べたことと、自分が最終的にどちらを選んだか、をこの記事にまとめます
SEET法(シート法)、二段階移植とは【先進医療】
この2つは体外受精を行う際に、移植した胚盤胞が子宮内膜に着床しやすくさせるためにとられる方法のようです
検索すると以下のような説明がありました
「自然の妊娠では、受精卵(胚)は卵管の中で受精し、細胞分裂を繰り返しながら5~6日間かけて子宮に向けて移動し、成長した胚盤胞というステージになる頃に子宮に到着します。
胚は卵管の中で成長をしながら子宮に向けてシグナルを送っており、子宮内膜はこのシグナルをキャッチして数日後に子宮に到着する胚の受け入れ態勢を整えるため着床に向けて準備を始めるのです。 このプロセスを体外受精・胚移植法の治療に応用した方法が、二段階胚移植とSEET法です」
誤解のないようにそれぞれについて医療機関の信頼性の高い説明を下記に載せておきます
子宮内膜刺激胚移植法Stimulation of Endometrium-Embryo Transfer ; SEET
受精卵を培養した培養液をあらかじめ子宮内に少量戻す治療のことです。
体外受精で得られた受精卵を5~6日間培養し、得られた胚盤胞と培養液をそれぞれ凍結保存しておきます。 この培養液には、子宮内膜胚受容能促進に関わる因子が含まれていることから、子宮内に戻すことで妊娠率の向上を目指すことができます。
胚移植を行う同じ月経周期内に、2回に分けて胚を移植することです。
胚が子宮内膜の環境を整えるシグナルを出すことを活用した治療で、一般的には3日目に初期胚を、5日目に胚盤胞を移植します。初期胚が出すシグナルで子宮内膜の胚を受け入れる準備をし、その後に妊娠率がさらに高い胚盤胞を移植することで妊娠成立につなげます。
ニ段階移植は2個の胚が着床する可能性もあり、多胎妊娠となる可能性があります
多胎妊娠は母体への身体的リスクが大きいことから、現在では移植胚数は原則1個になっています
そのため反復して体外受精や顕微授精で良好な胚を移植しても妊娠に至らない方に対して適用されます
SEET法では、二段階胚移植における一段階目に移植する初期胚の代わりに胚培養液を子宮に注入することで、子宮内膜の胚の受け入れ態勢を整える治療ができ、その後に胚盤胞を移植する方法のため、移植する胚は1個に制限することができ、なおかつ、二段階胚移植と同様に高い妊娠率となる方法となりました。
※病院によっては多胎妊娠のリスクを避けるために単一胚移植の方針をとっており、二段階移植などのオプションがないこともあります
私の場合は 〜結局どちらを選んだか〜
私の場合は
- 採卵の残りは初期胚1個と4BB’胚盤胞1個で、ちょうど二段階移植可能な条件だった
- SEET法で胚盤胞1個移植する方法もあるが、低AMHでもあり毎回採卵がうまくいく保証もないことから育ってくれた受精卵は感謝の気持ちを持ってしっかり戻してあげたいという思いが強かった
- 夫の転職に伴う引越しを2ヶ月後に予定していたため治療周期を考えると移植のチャンスが1回しかなかった
ことがあり、
担当医とよく相談のうえで二段階移植を選択しました
もちろん悩み抜いて決めたとはいえ、このときはなんとしてでも妊娠したいという気持ちでいっぱいで実際に多胎妊娠となった場合のイメージはあまり湧いていませんでした
二段階移植の方法
二段階移植は同一周期で
排卵2-3日後に初期胚を移植
その胚によって子宮内膜の胚受容能を誘導
5-6日目に胚盤胞を移植します
私の場合は採卵時に3日目に凍結した初期胚と5日目に凍結した胚盤胞を完全自然周期で移植しました
移植前後で使用した薬剤は単一胚移植時と変更点はありませんでした
排卵前に数回受診して排卵日を決定、
排卵予想日から3日目に初期胚を1個移植、
5日目に胚盤胞を1個移植しました
二段階移植の結果についてはこちらの記事↓にまとめています
【胚移植4回目】二段階移植(先進医療)を選択!結果は?私は今回選択しませんでしたが、SEET法は凍結融解胚移植周期に、凍結していた培養液を子宮内に移植し、その2-3日後に凍結胚盤胞を移植する方法が一般的です
まとめ
今回はSEET法(シート法)と二段階移植の2つの方法(先進医療)について説明しました
どちらも胚移植反復不成功例で行われる治療ですが、二段階移植では多胎のリスクがあります
私のように何回も胚移植したのに妊娠できなかった方は特に
どうしても妊娠をゴールに捉えてしまうことは本当に仕方ないことだと思います
しかし、その妊娠の先の出産〜育児も、不妊治療とはまた異なる大変さがあると今となっては思います
私は現在一児の子育て中ですが、多胎妊娠となった場合には妊娠中のリスクも高まりますし、産後の育児の負担も倍増することを考えると安易に勧められないという医師の考えもわかります
もちろん人それぞれ状況は異なりますので、どの治療を行うのが最適かについては担当医とよく相談して決められるのがよいと思います
この記事が不妊治療で悩まれている方の参考になれば嬉しいです